開票所にて

午後8時30分。開票所である総合体育館に到着。備え付けのテレビではすでに自民党の圧勝を報道している。しかも絶対安定多数を確保、とまで言っている。
午後9時。市内各地の投票箱が総合体育館1箇所に集められる。私の市では今回市長選等も重なったため、1日で6つの投票が行われた。
各投票所での集計が集められ、今回の選挙の投票者総数は約20万人、投票率は約70%となった。6つの投票が行われたため、単純に120万枚の投票用紙を開票することになる。
午後9時20分。開票開始。私は最後に票を集計し、確定票数をはじき出す係である。しかし、確定させるには当然票が開かれなければならず、最初は黙々と票を開いて分別する。
午後9時30分。疑問審査班が作業開始。開かれた票のうち、判別が難しいものや、有効票ではないものなどがどんどん運び込まれる。

結果から言うと小選挙区においては7000票、比例代表においては5000票は無効票であった。その中には小選挙区用紙に政党名を書き、比例代表用紙に小選挙区立候補者を書くというようなケースもあった。相変わらず小選挙区比例代表方式の投票を理解してくれない人がいて、国政に反映されない票があると言うのは残念なことである。

午後11時。票が機械にかけられ、候補者ごとに一束100票ごとに輪ゴムで留められた投票用紙がどんどん出来上がる。
私も開票作業をやめ、票の集計をする作業へと移る。一束100票の束を5つ集め、500票づつになった束にバーコードが取り付けられる。私はそのバーコードを機械で読み取り、端末に票数を入力していく。
午後11時30分。この日最初の速報が発表される。速報は本来30分後とに発表されるのであるが、10時、10時30分、11時は開票率0%であったため速報は0発表であった。
この時点で開票率24%。この時点では自民党候補と民主党候補の差がまだつかない。国民新党候補と共産党候補が出遅れた感じ。後で聞いた話だが、この時点で自民党候補の当選確実が出ていたらしい。
日付が変わって0時。開票率50%を超える。この時点でも自民党候補と民主党候補の差がつかない。がしかし、数えられていない投票用紙の山を見ると、自民党候補の山の方がやや多いように見える。国民新党候補と共産党候補の票はほぼストップ状態。
ここで比例代表の速報も入る。スタートから自民党民主党の差が大きい。自民圧勝を肌で感じることとなった。
0時30分。開票率72%。ここで民主党候補の票の伸びが悪くなってきた。自民党候補は堅調。
比例代表自民党民主党の差がどんどん開く。前回得票率(自民32%民主37%)が全く逆転するくらいの勢い。
1時。開票率96%。残りの票は疑問審査票のみとなった。
比例代表でも残っている票は自民党ばかり。
1時30分。小選挙区確定。