財政用語の解説

ワタシは仕事柄、色々な地方公共団体のHPを見て調べ物をするときがあります。ワタシは財政関係の仕事が長かったせいか、調べ物と言っても財政関係の調べごとが多かったりするのですが、いつも感じる疑問があるんですよ。
それは「財政用語の解説」。もちろんHPは広く県民、市民に見てもらうための広報ですから、なるべくお役所言葉は使わず、どうしてもという時には解説をする、それは当たり前のことなんですけれど。
その中でも、歳出予算を説明するために「目的別経費」と「性質別経費」という2種類の言葉を使って説明するんですよ。
「目的別経費」は議会費、総務費、民生費、農林水産費、など歳出予算を行政目的ごとに分類したもので、分かりやすく言うと課ごとにいくら使っているか、を示す経費説明なんですね。
「性質別経費」は人件費、物件費、など歳出予算をその経済的性質ごとに分類して表す経費説明の仕方なんです。
どちらも公共団体の財務指数を表すためには重要な意義のある経費区分なんですが、まぁその説明文が(少なくともワタシが見たHPについては)どの公共団体も、ただ解説本を写してHPに載せただけ、というレベルの県民、市民にはまったく意味不明・説明不足の文章。挙句の果てにそのページのタイトルが「かんたん財務用語解説」なんて書いてあったりして。
どこの市のHPか、なんては書きませんが、例えば、
人件費・・・ 職員などに勤労の対価、報酬として支払われる経費をいい、議員、各種委員、非常勤職員の報酬、三役や職員などの給料、諸手当がこれに該当する。
物件費・・・人件費、維持補修費、扶助費、補助費等以外の消費的性質の経費を総称していい、賃金、旅費、消耗品費、燃料費、光熱水費、通信運搬費、手数料、委託料、使用料及び賃借料などがこれに該当する。
はて?「人件費」という言葉が2回出てきますね?「物件費」の中の「人件費」って言うのは最初の「人件費」とは違うものなんでしょうか?
実際ワタシも財務事務を始めたばかりのときに手間取った箇所なんですよ。説明は面倒なので省略しますが、そうじゃなくても分かりづらい役所の決算用語。分かりやすく説明するか、もしくは説明できないなら変な説明文載せないで欲しいなぁ。
え?我が福島県のHP?「財政用語豆知識〜これだけ知っていればあなたも財政通!〜」とか書いている割には穴だらけで、財政通なんてとてもじゃないけど言えないですよ(笑)。