秋刀魚焼く煙の中の妻を見に

昨日の事ですが、漫画喫茶に行った帰りに魚屋によって帰ってきました。ワタシの町の近海では秋刀魚の漁場があり、地元の港はこの時期秋刀魚の水揚げで賑わいます。
その魚屋で見つけたのが4kg25尾入り2100円。4kg25尾入りというと大体中の下サイズの秋刀魚で、お手ごろの価格帯の商品。とは言っても何年も昔の1匹30円とか50円といった頃に比べればずいぶん高くはなりましたけれどね。
せっかくの秋の味覚なので、1箱購入して家に持って帰り早速調理。5匹を近所におすそ分けして、残り20匹のうち最初に15匹を3枚に下ろします。
5匹はいつでも弁当のおかずになるように、冷凍庫で保存。5匹は味噌と酒、みりんで味をつけ、冷蔵庫に。味がついたら焼くだけの状態にしてあります。5匹はカレー粉をまぶしてフライに。
下ろさなかった5匹は、頭とはらわただけ落として、生姜醤油にダシと酒を加え、生臭さを取るために少量のはちみつをたらした汁に圧力釜でゴトゴト。骨ごと美味しく食べられます。
3枚に下ろした背骨は、フライパンで焼いてそのままボリボリ。カルシウムの補給です。
秋刀魚の何がめんどくさいって、小骨。開いた秋刀魚から毛抜きで小骨を1本1本丁寧に抜いていきます。最初はいいのですが、途中からさすがに肩がこってきてしまって(笑)。秋刀魚は痛みやすいので、小骨を抜く作業は時間との勝負。ワタシくらいのスキルだと、刺身として食べられるのは10匹くらいが限界かもしれません。
冒頭の俳句は、山口誓子の句だったと思います。たしか。今は外で七輪を使って、煙をもくもくさせて秋刀魚を焼き、近所の人がすぐに「あそこの家は今晩は秋刀魚ね」ってすぐに分かる、そういう光景ってめったに見られません。
七輪の上で秋刀魚を焼いて、網から秋刀魚の脂が滴って、火が一瞬大きくなる、そういう風景って次世代に残したいものなんだけれどなぁ・・・